勇み口
昼過ぎから振り出した雨は風を伴い側面から道行く人を打ちつける。側道にはタクシー待ちの人が断続的にずっと先のほうまで連なっている光景は事務所のあるビルを出てきたばかりので俺のテンションを叩き落した。
「この中を駅まで歩くのか、ついてねぇな」
と、その時前から来たタクシー微妙に速度を緩めた。その瞬間、俺は駆け出していた。後ろから、もう15分も雨の中で待っていたのだろうか、男が悔しそうな顔で眺めている。
「ついてるなぁ」
これで車の中でパソコンを叩きながら、待ち合わせ場所のガーデンホテルまで行ける。が、走り出してみると雨の日の延安西路の18:00は大渋滞。
「約束の7時までに着けるだろうか・・・」
人生、万時塞翁が馬である。
最近、おいらはできるだけしゃべりまくることをポリシーとしている。
本来は基本的に特に口数の多いほうではない。何かを話すときはいいことを言いたいとか美しく言いたいと思うあまり、結果的に考えすぎてしまう。その傾向は会話が長くなるにつれエスカレートしてゆくので、しまいには疲れて面倒くさくなってしまうのである。
しかしここ2年間ほどパソコンに向かってばかりいたら、どうにも自分の知識や考えていることを吐き出したくなってきた。また、吐き出すことによって脳が活性化されるような気がして気持ちもいい。
しかし、負の面もある。ついつい黙っておいたほうがいいことも口をついて出てきてしまい、言った後で後悔してしまう。もともと性格が開けっぴろげで、不注意なところがあるので昔はいろいろ舌禍があった。こういう悪い癖は、何回か失敗を繰り返すうちに自分でも嫌になって自然に正されてきたのだが、最近はコミュニケーションが極端に不足していたせいか抑止力が退行していたようである。同じ間違いを繰り返すバカのようで自己嫌悪に陥る。
一方これはある意味、自分の地の姿であるようだ。性格とは変わらないものである。とりあえずこのままコミュニケーション頻度を高いレベルで維持しながら修正ゆくようにしよう。
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