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バサキ

バサキは身体がでかく柔道が強かった、そしてツッパリ根性の塊であった・・・

横浜銀蠅に心酔していた彼は、自転車のカゴにラジカセを積んで銀蠅のカセットテープを最大ボリュームでかけながら中学に通学していた。”ツッパリハイスクールロックンロ~ル♪ツッパリハイスクールロックンロ~ル♪”と。

なめ猫というキャラクターが流行った時には、バサキは自分の飼い猫の頭にポマードを塗ってリーゼントにしようとした。(しかし毛が短かったのでオールバックどまりだった)

それからまもなくその猫は病気で死んでしまったのだが、その時バサキは「気合が足りねえからだ・・・」と訳のわからないことを言っていた。

当時完璧なツッパリファッションに身を包んだバサキと一緒に歩いていたある日、北中(仮名)のツッパリが絡んできた。頭のてっぺんまで剃り込みが入った連中で、カツアゲ目的だった。バサキはすぐさま金を渡し、後で私に「北中には手を出さないほうがいい」と言った。


それからしばらく経ったあと、南中(仮名)のヨタ公が絡んできた。髪の毛を卍の形に剃り残したやつだ。バサキは「南中には手を出さないほうがいい」と言って金を払っていた。

バサキはプチブルジョワだったので、仲間では一人だけ10段変速の自転車に乗っていた。ある日公園で、同級生の女の子に出くわした時、おもむろに自転車を降りてその自転車を池の中に放り投げた。おそらく、バサキなりにカッコをつけたかったのだと思う。

バサキは一応柔道の特待生で高校に進んだものの、実家の破産により3ヶ月で中退、我々の前から消えた。

それから2年、真っ白なスーツに身を包んだバサキが地元に帰ってきた。聞けば新小岩のキャバレーで働いているとのこと。その日は朝まで飲み明かした。

次の日は期末テストだったため、なんとかがんばって極度の二日酔いのまま学校へ。一緒に飲んだダチはなんとテスト中にゲロしてしまい停学になってしまったが、私はなんとか水際で踏みとどまって助かった。(赤点は逃れられなかった)


あれから20年あまり、バサキは今どこで何をしているのだろうか・・・

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