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上海隠遁ビート!!! >  小説風 >  一宮海岸

一宮海岸

「今から言うことめちゃくちゃ恥ずかしいから、大阪弁で言うな」

「うん、いいよ」

「おまえのこと好きやねん」

一瞬の沈黙のあと、亜希子はかすかに吹き出しながら言った。

「それ、めちゃくちゃ恥ずかしーい」

真夜中の一宮海岸、繰り返し崩れる波の音だけが聞こえた。

「あのね」と亜希子が言った。

「なんや?」

「今すごくトシさんのほっぺたにキスしたいの」

「おう」と顔を真っ暗な海に向けたまま曖昧に答えた。しばらくすると右のほほに湿った唇が触れた。

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